曲げ加工(ベンダー)
曲げ加工は、素材となるアルミ・ステンレス・スチール板などの板材を特定の形状・角度に変形させることです。曲げ加工においては大多数の製品で活用される一般的な加工技術であり、形状によってさまざまな細かい技法に分類されます。
板材専用の曲げ加工機はプレスプレーキ、あるいは単にブレーキとも呼ばれ、U型・O型などの曲線にする機械をロールベンダー、管材などはパイプベンダーと呼ばれる機械を使ってそれぞれ曲げ加工を行います。
金属板を一定角度で直線的に曲げる加工には、図のように、機械フレーム下部にV溝加工された金型(下型)を固定し、このメス型に上下するオス金型(上型)を押し込んで曲げ加工を行います。プレスすることにより、ワークが金型に合わせて形成されます。
曲げ加工機について
平板の『曲げ』を行うプレスブレーキは、最長4メートルまでの長さに対応可能な200トンの大型プレス機と、小物にも対応できる1.2メートルのブレーキを保有しており、板材をスピーディーに曲げる環境設を整えております。
プレスブレーキでは対応できないU型・O型などの板材は、ロールベンダー(三本ロール)を使って曲げていきます。
機械 | 東洋工機 プレスブレーキ |
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最大加圧能力 | 200トン |
最大曲げ長さ | 4100mm |
可能な板厚 | 9.0mm |
導入年月日 | 2013年8月 |
曲げ加工可能なサイズと板厚について
プレスブレーキで曲げられる材料は板材のみとなります。可能なサイズ・板厚は材質によって違います。
下記の表をご確認いただき、お問合せください。
※現在は、取り扱い材料の最大サイズを可能値としております。
※形状や内容によってはご対応できない場合があります。
ステンレス板 | 板厚:5.0mm / サイズ:2000mm |
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アルミ板 | 板厚:3.0mm / サイズ:2000mm |
スチール板 | 板厚:9.0mm / サイズ:1800mm |
曲げ加工図面不要!かんたん見積り
比較的ご注文の多い下記形状の平板曲げ加工については、指定箇所の寸法をご連絡頂くだけで、お見積り可能です。ご希望の形状をクリックし、お進みください。
下記の板形状以外にも製作は可能ですので、ご希望の形状がございましたら、お問い合わせください。
また、下記の形状であっても、板厚、曲げ部の寸法により加工できない場合もございます。その場合は、溶接での方法もご提案させて頂く場合もございます。
アルファベットの『L』形状になることからL型、L字など呼ばれます。
90°以外の角度は『度曲げ』(ドマゲ)と呼びます。
断面がカタカナの『コ』の字になることから『コの字』と呼ばれます。
断面がアルファベットの『Z』形状になることからZ型などと呼ばれます
コの字に似た形状ですが、傾斜が付いた加工となります。
はっと帽の断面形状に見えることから『ハット』・『ハット型』と呼ばれます。
鋼材のC型チャンネルと同じ形状になることからCチャン型とも呼びます。
四方を箱のように曲げます。四方曲げとも呼ばれます。
かんたん見積り一覧ページへ進みます。
加工事例
曲げ加工のご依頼を頂きました製品を一部紹介しております。
かんたん見積もり以外の形状も加工可能です。
アルミ板 A5052
パネル
ステンレス板 SUS 2B
マシン部品
アルミ板 A5052
バイクカバー
鉄板 SPHC-P
バイク部品
曲げ加工以外にも、レーザーカット、穴あけ加工、溶接組付を含む加工など行っております。その他の加工については加工事例として別ページにて掲載しておりますのでご覧ください。
図面を書くときに注意して頂くこと
板金・平板のお見積りの際によくある曲げ加工内容について、注意事例をご紹介させて頂きます。
お見積りをお送り頂く前にご参考ください。
曲げ部と穴位置の間隔不足
平板から『曲げ』と『穴あけ』を行いたい場合、互いの距離を十分に保つ必要があります。
曲げ部と穴位置の間隔が少ないと、写真のように、プレスした際に穴が変形する現象がおきます。
※写真は穴あけ後に加工した物です。
可能な限り曲げ部と穴位置までの距離を確保することで穴形状の変形を回避できます。
板金加工において、『曲げ』は、穴あけ後に行います。そのため、曲げの位置と穴の距離を十分に保つ必要があります。
どうしても曲げ位置と穴の距離が保てない場合は、プレス後に穴あけを行いますが、コストが高くなるため
、曲げ部と穴位置を保つことを考慮したうえで設計することによりコストを抑えることができます。
板厚によって最小寸法が違いますので、下記最小値をご参考ください。
板厚(mm) | 最小寸法値(mm) |
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1.0mm | 5mm |
2.0mm | 8mm |
3.0mm | 12mm |
4.0mm | 16mm |
5.0mm | 20mm |
溝深さによる機械干渉
コの字曲げやハット型曲げに多い加工不可となる事例ですが、溝の幅よりも深さが大きい為機械との干渉により加工できません。
深さよりも幅が大きくなるよう設計しましょう。
幅30mm以下 ⇒ 不可 / 幅50mm ⇒ 深さ25mmまで / 幅200mm ⇒ 深さ100mmまでを目安に。
傾斜が付いた形状の曲げ加工について
ご依頼頂く中で傾斜の付いた部分を折り曲げる際、板厚を考慮せずに図にされる事が多いです。
下図、丸印部は加工可能な必要高さが無く、実際にこの形状で加工してしまうと、右側のようにイメージする物とは大きく異なった形状となってしまいます。
もう1パターンは、曲げ部に対して垂直な部分をつくりダレを回避しているように見えますが、高さが不足すると、同じようにダレてしまいます。
以上のように、傾斜を付けた部分を折り曲げる場合は、板厚に応じて最低限の高さを設ける事が必要となります。
お見積りについて
・お問い合わせの際は、必ず図面等を添付しお送りください。(ファイルは1MB以下)
※図面がない場合、お見積り・製作はご対応できません。
・図面はフリーハンド可です。(ただし、寸法記載必須)
・文字、特殊形状(寸法が測れない曲線等)の場合は、DXFデータが必要となります。
・図面には、材質・板厚・サイズ(縦x横)・穴径などの寸法、数量を必ずご記入ください。
・図面が複数枚ある場合は圧縮してお送りください。
・お見積は無料です。
その他の加工
曲げ加工以外にも切断、レーザーカット、穴あけ、タップ、溶接などの加工もご対応しております。