鉄板
鉄板は自在に加工できる特性を持ち、古くから人々の暮らしに欠かせない金属として幅広く用いられてます。鉄は純粋な鉄として使われることは少なく、鋼鉄などの合金として使われるのが一般的で、スチール(英語:steel)と呼ばれることも多いです。その鉄鋼材を平板状に伸ばした材料が鉄板となります。
鉄板は用途に応じて多種多様な製品を造ることができ、その性質や形状を利用して、鉄道、船舶、産業機械、建築材料などの様々な分野で多く使用されています。現在、金属製品の約90%が鉄と言われており、鉄板を用いて切断したり、曲げ加工を行うことを総称して板金(鈑金)加工と言います。
当店で販売する鉄板は、SPCC、SPHC-P、SPHC、SECC、縞鋼板の5種類となり、一般に流通している規格品を取り揃えております。ホームセンター等での取扱が少ない厚みのある鉄板も取り扱っております。
鉄板の種類とサイズ
SPCC(冷間圧延鋼板)
一般用の冷間圧延鋼板で、一般的に言われる『鉄板』とはこれにあたります。 冷間圧延鋼板の種類には、SPCD(絞り用)、SPCE(深絞り用)などがありますが、特に絞り性が要求されるものを除き、一般には『SPCC』が用いられます。 価格も安価で、板厚精度がよく、表面が滑らかできれいなので、『ミガキ材』とも呼ばれます。 加工性、成形性も良く、精密部品等の精度を必要とする部分にも使用される鉄板です。 表面には多少の油膜が施してありますが、非常に錆びやすいので、加工後はメッキや塗装が必要な板となります。
板厚 | 0.8mm |
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注文可能 サイズ |
50×50mm~ 900×1500mm |
価格 | 720円~ |
板厚 | 1.0mm |
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注文可能 サイズ |
50×50mm~ 900×1500mm |
価格 | 730円~ |
SPHC-P(酸洗鋼板)
熱間圧延鋼板の表面を酸洗いをし、酸化皮膜を除去した鉄板です。SPCCと比べると、板厚精度、表面粗さが劣ります。 表面を酸で洗ってますので、SPHCよりも加工性は良いです。 表面は、酸化皮膜(ミルスケール)除去後、多少の油膜が施してありますが、SPHC(黒皮)よりも錆びやすいので、加工後はメッキや塗装が必要な鉄板となります。
板厚 | 1.6mm |
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注文可能 サイズ |
50×50mm~ 900×1500mm |
価格 | 720円~ |
板厚 | 2.3mm |
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注文可能 サイズ |
50×50mm~ 900×1500mm |
価格 | 780円~ |
板厚 | 3.2mm |
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注文可能 サイズ |
50×50mm~ 900×1500mm |
価格 | 910円~ |
SPHC(熱間圧延鋼板)
黒皮(クロカワ)・HOT(ホット)と呼ばれる鉄板です。 表面は黒に近い色、ダークグレー色となり、この表面色が酸化皮膜(ミルスケール)と言われるものです。価格は安価で、厚みの種類も豊富にあり、加工性、溶接性が良好な板です。 表面は酸化皮膜で覆われていますので、キズ、錆びの保護の役目ともなっております。SPCC、SPHC-Pに比べ、錆びにくいですが、切断面は『黒皮』で覆われておりませんのでご注意ください。
板厚 | 4.5mm |
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注文可能 サイズ |
50×50mm~ 900×1200mm |
価格 | 1,210円~ |
板厚 | 6.0mm |
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注文可能 サイズ |
50×50mm~ 900×900mm |
価格 | 1,740円~ |
板厚 | 9.0mm |
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注文可能 サイズ |
50×50mm~ 600×900mm |
価格 | 2,510円~ |
SECC(電気亜鉛メッキ鋼板)
鋼板に電気を介して亜鉛メッキを行ったものです。 表面処理鋼板の中では最も市場に出ており、ボンデ鋼板、リバージンクなどはこれにあたります。塗料の付着がよく、室内で使う機器等であればそのままでも錆びの心配は不要です。 加工性は良好で、深絞りにおいてもメッキが剥離しないのが特徴である鉄板です。
板厚 | 0.8mm |
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注文可能 サイズ |
50×50mm~ 900×1500mm |
価格 | 810円~ |
板厚 | 1.0mm |
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注文可能 サイズ |
50×50mm~ 900×1500mm |
価格 | 820円~ |
板厚 | 1.6mm |
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注文可能 サイズ |
50×50mm~ 900×1500mm |
価格 | 840円~ |
板厚 | 2.3mm |
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注文可能 サイズ |
50×50mm~ 900×1500mm |
価格 | 920円~ |
縞鋼板 (チェッカープレート)
縞鋼板(しまこうはん)は、鉄鋼製品の一つで、圧延によって表面に連続した滑り止め用の突起を付けた仕上げを施しています。 チェッカープレートあるいは単に縞板(しまいた)と呼ばれます。 縞鋼板は美観的に麗しく、水切れが良いので屋外スロープなどの床板として多く利用されています。 形状的にも重量を軽減しており、また縞目の摩耗が少なく非常に経済的な鉄板となります。
板厚 | 3.2mm |
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注文可能 サイズ |
50×50mm~ 900×1500mm |
価格 | 1,230円~ |
板厚 | 4.5mm |
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注文可能 サイズ |
50×50mm~ 900×1200mm |
価格 | 1,690円~ |
板厚による分類
鋼板は板厚によって分類されます。
圧延の方法によって熱間圧延鋼板と、冷間圧延鋼板に大別され、その他、形状などによって帯鋼、化学処理鋼板、化粧鋼板などに類別されます。
当店では、薄板、中板を中心に販売しておりますが、厚板については、9mmまで対応可能です。
薄板(薄鋼板) | 板厚 3mm 未満 |
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中板(中鋼板) | 板厚 3mm 以上 6mm未満 |
厚板(厚鋼板) | 板厚 6mm 以上 |
SPCCとSPHCについて
当店で取り扱う鉄板について違いがわからないといったお問い合わせを頂くので、わかりやすくまとめてみました。大きく分けてSPCCとSPHCに大別でき、それぞれの鉄板に加工処理を行うことにより種類の異なる鉄板となります。
SPCC 冷間圧延鋼板
成分・・・ C(0.15%以下)、Mn(0.60%以下)、P(0.10%以下)、S(0.035%以下)
特性・・・ 表面が綺麗で加工性が良好。SPHCに比べ寸法精度が良い。
引張り強さ・・・270N/mm2以上
SPHC 熱間圧延鋼板
成分・・・ C(0.12%以下)、Mn(0.60%以下)、P(0.045%以下)、S(0.035%以下)
特性・・・ 表面が黒皮で覆われ、SPCCに比べ寸法精度が悪い。
引張り強さ・・・270N/mm2以上
鉄板の追加工について
切り抜き、穴あけ、複雑な形状でのカット、曲げ、曲線切断、ネジ切りタップなど、別途加工にもご対応しております。
シャーリング切断
必要なサイズに切断可能。
レーザーカット
自由な形状にカットできる。
曲げ加工
必要な角度に折り曲げる。
ねじ切り・皿もみ加工
タップ、皿もみができる。
かしめ加工
リベットで結合する。
溶接加工
溶接で部材同士を付ける。
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鉄板の強度について
鉄板がどれくらいの力でどれだけ曲がるのか。実際に鉄板の上の乗って体験してみました。